伊藤博之氏伊藤博之
本田技研工業株式会社
四輪企画室参事
大阪市出身。大阪市立大学工学部を卒業後、66年に本田技研工業入社。基礎研究ブロックに配属され、N360のエンジン騒音の開発を担当し、以後、N600、H1300を含めた振動・騒音や研究に携わる。69 年に初代シビックの開発チームに参画して以来、77年に主任研究員となり、二代目シビックのプロジェクトリーダー、83年の三代目シビック(3・4ドア)、87年の四代目シビック、91年の五代目シビックの開発責任者をそれぞれ歴任。
舘内端氏舘内端
自動車評論家
レーシングエンジニア
1947年群馬県生まれ。日大理工学部機械工学科卒業後、東大宇宙航空研究所に勤務。その後、レーシングカーエンジニアとして、F1、F2、GCなどのレーシングカー設計・改良などを手がける。77年からは、フリーランスエンジニアとして活躍する一方で、自動車批評にも取り組み、現代のクルマとクルマ社会について考察する執筆活動も多い。

 (敬称略)

舘内 いきなり屋根切って出てきたって言うのは、これはCR-Xの後継じゃなくて、違う車になったんじゃないかなって言う気はするんですが。
伊藤 車の使われ方が若干、一つの方向に偏りすぎて来たんじゃないかと。もっとCR-Xって、楽に燃費も良くて、我々や女性も含めてもう少し柔らかく使ってくれる車、ライトウェイトな車だと思ってどんどん作ってるんだけど、結果としては違ってきている。
舘内 最初のCR-Xが持っていた物っていうのを、僕らが勝手に解釈していたってのはありますか?
伊藤 基本的には、多分皆さんが思われていたことと、我々が最初に目指したものはちょっとずれてたんです。ただし、そのうちやっぱり車自身が「走る」、それも良いことだということで、我々自身もそこに「乗っかった」と気配が、2代目のCR-Xであるんじゃないかと(笑)でもやっぱりそうじゃいけないと。
舘内 まあ、僕らの期待は「NewCR-X」というのは、筑波でことごとく記録を塗り替える「国内最速」というのが頭にあったんですけども、それとは別というか、そういう要素も持っていながら、別の要素も持っているという解釈ですか?
伊藤 それは、両方(の要素を)持つというのは大変難しくて。むしろ「国内最速」にしたことが、それが本当に良いことなのか?筑波で最速ラップの小さい車を作ることで良いのかと。昔はNSXがなかった。だが、今すでにNSXという車をホンダは持っている。「国内最速」という車は充分そこで堪能してもらえる。まあ、高い安は別としてね(笑)
舘内 「delsol」という名前が後ろに付いた訳ですけど、そこがやはりかなり象徴的なんですか?
伊藤 そうですね。私個人としては「delsol」だけで行きたかったという想いで作ってきてまして…。
舘内 あ、そうか。「CR-X delsol」じゃなくて「delsol」で行きたかったと(笑)。
伊藤 そうですね。
舘内 僕は期待してたのは、「CR-X 筑波」って言うのを期待してたんですけど(笑)。
伊藤 (笑)。まあ、名前に由来している通り「太陽と光と風」だと思うんですよね。そういうところに行くと人間穏やかになるし豊かになる。そういうのを味わっていただければいいと。ただし、(屋根を)閉めたときは速いです(笑)。

初代CR-X

初代:バラードスポーツCR-X

 

二代目CR-X

二代目:サイバースポーツCR-X

 

三代目CR-X

三代目:CR-X delsol

           

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